僕が2022年に読んだ漫画と本と観た映画をただただ紹介するだけの記事です。
2022年に読んだ漫画
五等分の花嫁
2017年〜2020年に週刊少年マガジンで連載されていた漫画。
アニメ化もされており、2022年には映画化もされた大ヒット作品。
よくあるハーレム漫画で「最後はうやむやにして終わるんだろうな〜」と思って読まず嫌いをしていたが、なかなかどうして面白かった。
ひょんなことから主人公が同級生である五つ子の家庭教師を務めることになり、そこから恋愛に発展して…というあらすじ。
実際ハーレムものではあるけれど、最初から主人公が誰と結ばれるかは決まっており、ある意味ミステリー感覚で読み進めることができるようになっている。
漫画的なご都合主義もあるのだが、良い意味で期待を裏切ってくれた作品。
何より五つ子がかわいい。五つ子の誰が好きかでネット上では未だに議論が繰り返されているらしい。ちなみに僕は三玖推し。
ハコヅメ〜交番女子の逆襲〜
新人警察官とその上司を軸に、警察官の日常や仕事の裏側をコミカルに描いている漫画。
2017年からモーニングにて連載されており、2022年10月に第一部完として連載を休載中。
2021年に永野芽郁と戸田恵梨香のダブル主演で実写ドラマ化されたのが記憶に新しい。
作者は元警察官で、作品の中で警察官という仕事の大変さをリアルに表現しているが、個性豊かなキャラクターたちのおかげで「しんどいけれど楽しそうな職場」という印象が伝わってくる。
作者はこの作品を通して警察官希望者が増え、警察官の過労死が少しでも減るようにとペンを取ったそうだ。うーん良い話!
この漫画、とにかく面白くて、マイページ毎コマ笑いっぱなし。
ワードセンスがぶっちぎってるんよ。
かと思ってたら急にシリアスな展開になったりして、「サスペンスなの??」ってなる。
伏線張ってるそぶりなんて全然ないからゲラゲラ笑いながら読み進めてたら、「え?」「あれ、ウソ…」「いやいやいやいや!!」と過去話をもう一度読み返したくなる。
読む前と読んだ後で印象が180度変わる漫画です。
マイホームヒーロー
2017年より週刊ヤングマガジンで連載中。
推理小説オタクの普通のサラリーマンが、大学生の娘に近づいてきた半グレを殺してしまい、その罪を隠すために推理小説で得た知識を使って事件を隠蔽し、さらに罪を重ねてしまうというあらすじ。
「令和のデスノート」と言っていいくらいとにかく熾烈な頭脳戦が繰り広げられる。
主人公は腕力が強いわけじゃないし特殊な技術があるわけでもない。だけどとにかく頭が切れる。そして肝が据わっている。
現在は第三部が連載中だけど、一部・二部・三部でそれぞれ別の作品としても成り立っているくらいストーリーが緻密に作り込まれている。
個人的に今最も続きが気になる作品かもしれない。
復讐の教科書
2020年〜2022年6月までマガジンポケットにて連載。
いじめにより屋上から突き落とされた主人公が、突き落とされた先にいた教師とぶつかったことで人格が入れ替わり、教師という立場を利用していじめグループへの復讐をしていくという話。
いじめの復讐というありがちな題材だが、二転三転する物語とネット(アプリのコメント機能)特有の盛り上がりを見せ、徐々に評価が上がっていった作品。
教師という立場を利用して狡猾に精神にダメージを与える復讐をしていくのかと思いきや、拉致して地面に埋めたりカッターナイフで斬りつけたりとダイレクト攻撃で復讐していく姿に当初コメント欄はツッコミの嵐だった。
しかし思いもよらない展開の連続や黒幕の存在、何より「いじめ」に対するメッセージ性に、いつしか引き込まれてしまった。
「いじめをした者は許されるべきではない」
この主張にあなたは賛同するだろうか。それとも反対するだろうか。
ぜひこの漫画を読んで考えてみてほしい。
2022年に読んだ本
そして、バトンは渡された
2019年に本屋大賞を受賞し、2021年には映画化もされた瀬尾まいこさんの作品。
主人公は幼い頃に母を亡くし、父とは海外赴任を機に別れ、最終的には継母の3番目の夫と二人暮らしをしている。
とても複雑な家庭環境にありながらも、彼女は一度も”不幸”だと感じたことはない。
そんな彼女の、”父親”との、”家族”との心が暖かくなる物語。
この本は昨今話題となっている「親ガチャ」という言葉へのアンチテーゼ的な作品だと僕は思う。
片親・離婚・親の死。それらから想像されるのはネグレクト、育児放棄、ヤングケアラー、家庭崩壊etc…
しかしこの作品はそんな複雑な家庭環境をどこまでも明るく爽やかに表現している。
この作品には悪人は登場せず、みんながこの登場人物たちみたいに思えたら世の中はもっと良くなるんだろうなぁと思わされる。
特に中盤で中島みゆきの「糸」を歌うシーンはたまりません。
心を浄化したい人はぜひ。
サラバ!
ずっと読みたいと思っていた西加奈子さんの代表作「サラバ!」。
上・中・下巻に分かれているのだが、正直最初の方は「いつから面白くなるんだろう?」と思いながら頑張って読んでいた。
自叙伝的に書かれているので、生い立ちの部分で少し疲れてしまう。
しかし、イランで生まれ大阪に戻り、そして次はエジプトで暮らすという生活はとても興味深いし、行ったことがない国であるにもかかわらず光景がありありと浮かんでくるようだった。
著者の西加奈子さんがイラン生まれというだけあって、このあたりの海外のリアルはこの人だから書けるんだろうなと思うと同時に、「これは実話なのか??」と思わせるほどに創作と現実の間をゆらゆらと行き来しながら気づけばこの本に夢中になっていた。
主人公の歩は事なかれ主義で、常に空気を読んでうまく立ち回るタイプ。
対して姉は家族をかき回し、どこに行っても浮いてしまう。
基本は歩に感情移入しながら読むのだけど、ところどころで姉の貴子にも自分を重ねてしまう。
「この話は一体どこに向かっているんだ?」「何を伝えようとしている本なんだ?」
答えを求めようとしながら読み進める僕に対して、飛び込んでくるこの言葉。
『あなたが信じるものを、誰かに決めさせては行けないわ。』
これは単に宗教とか信仰とかそういう話ではなくて、人生には軸が必要という意味だと僕は理解した。
自分は何に向かって何を思って生きていくのか。
そのために何をするべきなのか。
周囲の声に惑わされてはいけない。
世間体を気にしてばかりいてはいけない。
他人の半生を覗いて、人生観を少しアップデートしたような、そんな気になれる本です。
2022年に観た映画
天気の子
新海誠監督の最新映画「すずめの戸締まり」が公開されるということで今さら初視聴。
やっぱり映像美が素晴らしい!特に雨の描写が本当にキレイ。
音楽もRADが相変わらず新海誠作品とマッチしてる!
瀧くんと三葉が出てきたのは憎い演出ですね〜。
主人公が犯罪しすぎててイマイチ感情移入しきれなかったのが残念だったなぁ。素直に応援できなかった。
ラストは「なんやかんやで全てがうまくいった!」とかじゃなくてきちんと「こっちを立てればこちらが立たず」になってて、こういうところが新海誠作品が評価されている所以だよなぁと思った。
秒速5センチメートル
新海誠作品その2。やはりこれも抑えておかないとということで初視聴。
あ〜なるほど。「君の名は。」公開時に「一般向けにシフトした」とネットで言われていた理由がよくわかった。
この誰も救われない感じね。
でもこれがリアルだよね。個人的には「コスモナウト」の花苗に一番感情移入しました。
言の葉の庭
新海誠作品その3
やはりやはりこれも以下略。
なんだろうね、この胸を締め付ける感じ。
結ばれなかった世界線の「耳をすませば」みたいな。
でもこの場合は結ばれる方が不自然だからこの結末で全然良い。
秦基博の「Rain」もぴったりだし、こちらもやはり雨の描写がとてもキレイ。
ショーシャンクの空に
言わずと知れた不朽の名作を恥ずかしながら初視聴。
ラストの脱獄のシーンはもう圧巻だよね。何回も巻き戻して観ちゃった。
あと鍵しめてレコード流すシーンね。ちなみに僕はこの有名シーンのことは漫画「BECK」で言及されていて知りました。
主人公の心理描写がほぼなかったけど、どんな時でも希望を捨てない、そんな意志の強さを感じられる作品。
ONE PIECE FILM RED
ウタちゃんの映画。
詳しくはこちらの記事で。
番外編
カムカムエブリバディ
2021年11月〜2022年4月まで放送された朝ドラ。
この作品はすごい。朝ドラの常識を変えた作品として語り継がれると思う。
何がすごいかと言うと、朝ドラ史上初の「ヒロイン交代制」なのだ。
上白石萌音⇨深津絵里⇨川栄李奈
と一つのドラマの中でヒロインが交代していくのだ!(僕は勝手に「ジョジョシステム」と呼んでいる。)
そうすることで無茶な特殊メイクで無理に老けさせることもないし、登場人物たちの相関図にも広がりを持たせることができる。
さらにストーリーも魅力的で、なんといっても上白石萌音ちゃんが(戦時中ということもあって)ことごとく可哀想な目にあってしまう。
これ本当に朝ドラか?ってくらいに。
もちろん最後は朝ドラらしくハッピーエンドにはなるんだけど、これまでと違う朝ドラで次の展開が全く読めなかった。
そして特筆すべきは、令和のこの時代に深津絵里が朝ドラのヒロインをしているということだ!
さらに恋人役はオダギリジョーという、「え?今って2000年初頭??」ってなるよね。
でもそれでいて全然古臭くない。特に深津絵里の10代役の演技は絶品。
いや〜久しぶりに朝ドラちゃんと観たなぁ。
ONE PIECEのアラバスタ編
急に観たくなってアマプラで視聴。
泣ける。ずっと泣ける。
そしてmemoriesはズルいって…。こんなん泣くに決まってるやん…。
いつかワンピースの最終回が訪れて、その時もmemories流されたらもうヤバいだろな…。
ちびまる子ちゃん18巻
ちびまる子ちゃん4年ぶりの新刊!って本屋に置いてあったから衝動買い。
さくらももこさん亡くなったのにどういうことだろと思って。
さくらプロダクションってのがあって、そこの小萩ぼたんさんって人が作画担当してるみたい。
絵だけ見てたらほとんど違いがわからないくらいにそっくり。
さくらももこさんが書いた遺作が残ってたのかと思ったくらい。
初期のちびまる子ちゃんに比べたらかなり毒気が抜けてるけど、それは晩年のさくらももこさん本人の作風にも言えることだから限りなく本人に似せているように思う。
ハロウィンパーティーを題材にした話とかがあって、ちょっとだけ現代に近いちびまる子ちゃんだと思って読むとまた別の楽しみ方ができる。
他にも観たり読んだりした気がするけど覚えてるのはこれくらい。
今年はもっと映画いっぱい観たい!
最後まで読んでいただきありがとうございます(^ ^)