ぽぷら日和

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中島みゆきの”化粧”を聴いて号泣した男子高校生

 

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超大物歌手、中島みゆきさんの「化粧」という曲を知っていますか?

 

1978年に発売されたアルバムに収録されていたので、なんと40年以上前の楽曲です。

 

僕の両親は中島みゆきが大好きです。

 

僕自身も、両親の影響もありますが学生時代に「地上の星」や「銀の龍の背に乗って」が流行っていたこともあり好んで聴いていました。

 

中でも「元気ですか」というベストアルバムは「糸」「時代」などの名曲が多数収録されていて、一番聴いたアルバムです。

 

そのベストアルバムにも「化粧」は収録されており、久しぶりに聞いていると高校時代にこの曲を聴いて大号泣したことを思い出しました……

 

化粧なんてどうでもいいと思ってきたけれど

せめて今夜だけでもきれいになりたい

今夜あたしはあなたに逢いにゆくから

最後の最後に逢いにゆくから

あたしが出した手紙の束を返してよ

誰かと二人で読むのはやめてよ

放り出された昔を胸に抱えたら

見慣れた夜道を走って帰る

流れるな涙 心でとまれ

流れるな涙 バスが出るまで

バカだね バカだね バカだねあたし

愛してほしいと思ってたなんて

バカだね バカだね バカのくせに

愛してもらえるつもりでいたなんて

 

中島みゆき ”化粧”

 

 高校生の頃、同級生にめちゃくちゃ好きな子がいました。

 

可愛くて優しくて面倒見がよくて、よく気がつく子でした。

 

今思えば”母性”に満ちていたのだと思います。

 

彼女と初めて会話をしてから好きになるまで、そう時間はかかりませんでした。

 

学年のアイドル的存在というわけではなく、容姿やスタイルが抜群に良いというわけではなかったけど、彼女はモテていました。

そういう子っていますよね??

 

当時彼女は彼氏と別れてしばらく経っており、フリーでした。

 

僕たちはいつの間にかかなり仲良くなり、しょっちゅうメールもしていました。

 

間違いなく「一番仲が良い男子」という位置づけにいる自信があった僕は、彼女に告白することを決意しました。

 

当時の僕は純粋な少年でした。

 

この意味がわかりますね??

 

そう、僕は純粋な少年でした。(大事なことなので2回言いました。)

 

彼女とxxxしたいとかoooしたいとかいう気持ちはありませんでした。

 

いや、もちろん付き合った延長線上にそういう行為を期待していなかったわけではありません。

 

ただ少なくとも、「多目的トイレで性処理をしよう」という気持ちは佐々木希に誓ってありませんでした。

 

”好きな子ともっと多くの時間を共有したい”という純粋な思いで僕は彼女に告白をしました。

 

 

それが僕の人生初めての告白だったのですが、あの時のなんとも言えない緊張や興奮、”今世界には僕たち二人だけしかいないんじゃないか”と錯覚するほどの独特の雰囲気は今でもはっきりと覚えています。

いや、ウソです、なんとなく覚えています。

 

 

そして返事は

 

 

「保留」

 

 

でした。

 

 

YESorNOしか答がないと思っていた僕は虚を突かれると同時に感嘆していました。

 

「なるほどなぁ。第3の案があるのかぁ。」

 

いつも彼女は新しい世界を僕に教えてくれます。

 

だから好きなんだよなぁ。

 

 

ここまで書いていて気付いたのですが、当時の僕アホすぎませんか??

 

「なるほどなぁ」

 

じゃねーだろ!

 

でもそんなアホさが僕のチャームポイントでもあった気がしないでもないような気がします。

 

 

そして数日後彼女からメールで返事がきました。

 

アホな僕でもメールを開く前になんとなくわかりました。

 

「OKだったらメールで済ませるかな…?」

 

案の定、

「〇〇のことは好きだけど恋人としては…」

 

という内容のお断りメールでした。

 

 

「……っっぬあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」

 

 

泣きました。部屋で一人で泣き続けました。

 

自分でもびっくりするくらい泣きました。

 

そうか、これが失恋ってやつか。

 

やっぱり彼女は新しい世界を僕に教えてくれます。

 

だから好きだったんだよなぁ。

 

 

 

その頃の僕は立ち直り方を知りませんでした。

 

彼女を忘れて他の子に、とすぐに気持ちを切り替えることができませんでした。

 

そこで僕は色んな音楽を聴きました。

 

どうやら人は恋愛に失敗した時音楽を聴いて気持ちを整理するようです。

 

「もう恋なんてしないなんて言わないよ絶対」

的な歌詞がほとんどで、「別れは辛いけどまた新しい出会いに前向きに進んでいこう」という内容の曲をよく聴きました。

 

そんな音楽たちに救われて僕は少しずつ立ち直りつつありました。

 

 

しかし、そんな時に何気なく中島みゆきの「化粧」を聴きました。

 

いや、聴いてしまいました。

 

バカだね バカだね バカだねあたし

愛してほしいと思ってたなんて

バカだね バカだね バカのくせに

愛してもらえるつもりでいたなんて

 

少しずつ自己肯定し始めていた僕はこの歌詞を聞いてまた絶望にたたきつけられました。

 

「そうだ、俺はバカだ…。俺なんかが相手にされるわけないんだ…。なんておこがましいんだ……!」

 

フラれたメールが来たあの日のように再び泣きました。

 

多くの失恋ソングが最後には前向きな感情へ導いているのに対し、「化粧」は全く救いがありません。

 

「フラれた相手に対して最後の最後だけでも思ってもらいたくて、今までどうでもいいと思ってしてこなかった化粧をして少しでも綺麗になりたい」という歌詞です。

 

 もちろん女性視点で歌われた歌であり、男の僕がこの歌を聞いて泣くのは女々しい行為だとはわかっていました。

 

当時ゴールデンボンバーの「女々しくて」が産まれていたらカラオケで歌って女々しい自分をネタにすることもできたでしょう。

 

しかしあの頃はゴールデンボンバーはおろか、「はまぐりボンバー」もまだ世に誕生していませんでした。

 

女々しい僕はこの化粧の歌詞を思い出しては自己嫌悪に苛まれる日々を過ごしていました。

 

 

………

 

 

………

 

 

しかしそんな僕にも時間の経過とともに変化が訪れます。

 

だんだん「化粧」という曲を面白く感じ始めたのです。

 

まず何と言っても救いが無さすぎる。

 

暗すぎだろと。

 

そしてこの曲を聴いて号泣していた自分自身もなんだかおかしくなってきました。

 

「何であんなに泣いてたんだ?ww」

と。

 

極めつけは、この曲は中島みゆきが泣きながら歌ってるんですよね。

 

泣きながらというか、声が震えて本当に悲しそうに歌っているんですよ。

 

もう、それすらも面白くなってきちゃって。

 

「いや、泣いてるやんww」

と。

 

 

それ以来、僕は友達とカラオケに行っては「化粧」を歌うようになりました。

 

中島みゆきのマネをして泣きながら歌うんですが、友達はそもそも原曲を知らないのでポカーンとしてます。

 

そしたらもうその状況すら面白くなってきちゃって。

 

「誰も知らない曲を泣きながら歌う自分」が面白くなっちゃって。

 

その後もカラオケに行く度に懲りずに化粧を歌い続けたんですよね。

 

そしたらさすがに友達にも浸透し始めて。

 

普通にウケ始めて。

 

そしたら今度は「アレ歌ってよ~」みたいな感じになってきたんですよね。

 

人間って不思議なモンで、そうなるともう冷めちゃうんですよね。

 

そもそもその頃にはこっちはもう飽きちゃってて。

 

そして少しづつ化粧を歌わなくなった頃にはすっかり失恋の痛みなんてどこかに消え去っていました。

 

 

………

 

 

………

 

僕の中ではこの曲はかなりマイナーで、親世代はともかく僕の世代でこの曲を知っているのは限られた人間だけだと思っていました。

 

しかし、歌手の清水翔太がカバーしていることを2年くらい前に知りました。

(カバー曲自体が発表されたのは2012年のようです。)

 

「おいおい、僕だけの名曲を勝手に世間に広めないでくれよ」

 

と思ったのと同時に、

「人気アーティストにカバーされるってことはやっぱり良い歌ってことだよな」

 

と、なぜか誇らしい気持ちになりました。

 

名曲ってのは時代が変わっても色褪せないんだなってことを痛感しました。

 

 

………

 

今回久しぶりに「元気ですか」のアルバムを聴きました。

 

「化粧」はやっぱり悲しい歌なのですが、化粧とともにに「時代」が収録されているんですよね。

 

今はこんなに悲しくて涙もかれ果てて

もう二度と笑顔にはなれそうもないけど

そんな時代もあったねといつか話せる日がくるわ

 

時代

 

化粧は確かに多くの失恋ソングと比べて救いようがない歌詞だけど、あえてそうしているのかなと今では思います。

 

本当に悲しい時は悲しい以外の感情は出てこないものです。

 

鬱の人に「頑張って!」は禁句なように、失恋した人にポジティブな言葉が毒となることもあるでしょう。

 

だからこそ中島みゆきは化粧という曲を聴いて、とことん悲しい感情を吐き出させようとしていたのではないでしょうか。

 

そして、負の感情を吐き出したあと、「そんな時代もあったね」と笑顔で話してほしかったのではないでしょうか。

 

事実、僕がそうなっています。

こうして、化粧を聴いて泣いた自分を笑い話にしています。

 

全ては中島みゆきの手の上で転がされていたようです。

 

 

そういえば、「元気ですか」のアルバムには「空と君のあいだに」も収録されています。

ドラマ「家なき子」の主題歌であり、ミリオンセラーを達成した名曲です。

 

この曲の歌い出しに

 

君が涙のときには僕はポプラの枝になる

 とあるのですが、このブログのタイトル・「ぽぷら日和」や僕のTwitterアカウント名「ぽぷら」は、この歌詞からとっています。

 

 

涙の時にポプラの枝になるって正直よく意味わかんないですが(笑)、きっと支えになるとかそういう意味だと思います。

 

僕も誰かの支えになりたいと思ってこの歌詞からポプラの部分を引用しました。

いや、そんな大それたことはできないんですが、なんか良い表現だなと思って使ってます。

 

今まで強く意識はしていなかったのですが、どうやら僕の人生は中島みゆきに大きく影響を受けていたようです。

 

あなたの人生にも実は中島みゆきが影響を与えているかもしれませんよ。

 

 

www.popurabuyori.me

 

 

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