ぽぷら日和

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介護職が精神的にきついと言われる理由と私なりの対処法【現役介護士】

経済的・身体的・精神的にきついと言われている介護職。

人によって考え方は様々だと思いますが、この中で一番辛いのは精神的にきついことだと私は思います。

「病は気から」と昔から言うように、精神的にしんどいと体もしんどくなります。

心と体が不健康だと、おいしいものも食べられず、旅行にも行けず、どれだけお金があっても使い道がありません。

心の健康は何よりも優先するべきなのです!

 

では介護職をしながら心の健康をいかに保つのか?

これこそが今回私が伝えたいことなのですが、結論から言うとそれはズバリ「仕事と趣味の間のやりがいを見つけること」です。

「仕事で使える趣味」と言い換えた方がわかりやすいかもし得ません。

私はこれを見つけてから辛かった仕事が格段に楽しくなりました。

もちろん辛いこともありますが、楽しみを見つけるのが上手くなったのです。

現役介護士である私が介護職を楽しめるようになった考え方を順を追って説明していきます。

 

精神的にしんどい仕事は山ほどある

そもそもの話ですが、「精神的にしんどい」というのは介護職に限らずほとんどの仕事に言えることです。

収入の高い仕事ほど責任やプレッシャーは増えるでしょうし、クレームの多い仕事、緊張する仕事なんてのも精神的ストレスはかかりそうです。

「介護職こそが最も精神的にしんどい仕事である」なんてことはないのです。

では介護職における精神的しんどさとは何なのか。これを考えることが重要です。

「介護職は人間関係が良くない」は半分正解

介護職に精神的しんどさの理由に「人間関係の悪さ」を挙げる人もいるでしょう。

これについては半分正解、半分間違いです。人間関係が良い職場もあれば、悪い職場もあるからです。

介護職に限らず、人間関係トラブルは人が集まれば多かれ少なかれ発生する問題です。「介護はチームで連携をとって動く職種だから…」これも他の仕事にも言えることです。というか世の中のほぼ全ての仕事はチームワークなしでは完遂しません。

 

ですが、「介護職は人間関係が悪くなりやすい」これについては首を縦に振るしかありません。私の体感でしかありませんが、他の職種に比べて人間関係が悪くなる傾向にあるのです。その理由は一体何なのでしょうか。

介護職の精神的しんどさの正体・それは達成感の低さ

介護職の人間関係が悪化する原因、それはズバリ達成感の低さだと私は考えます。

基本的に介護の対象者である高齢者は、加齢とともに弱っていき、衰えていきます。なので「症状の悪化やADLの低下をなるべくゆっくりにする」というのが介護職の本質なのです。現状維持と言い換えてもいいかもしれません。

もちろんADLや心身機能の向上は介護の目的の一つであり、そのために介護職員は日々身を粉にして働いているわけですが、「現状維持できていれば御の字」というのが介護現場の現実ではないでしょうか。

 

つまり介護の仕事には、目に見える達成感や到達度といった指標や数値がほぼ存在しないのです。利用者の契約件数という指標は存在しますが、多くの職員にとっては「利用者が増える=仕事量が増える」という認識になってしまいます。

もちろん「利用者様の笑顔が見れた」「人の役に立った」という充実感はあると思いますが、それはボランティアでも同じことが言えます。

それとは別に、仕事でしか味わえない「自己成長」「自己実現」。自分の目標をどれだけ達成できたか。どれだけ理想の自分に近づけたか。これが介護職員には感じにくいのだと思うんです。

 

そして、自己成長・自己実現の充実度が低い人ばかりが集まる職場は人間関係が悪くなりやすいのだと私は考えます。

なぜなら、自己成長のかわりに他者に成長を求めてしまうからです。

自分の介護観が正しいと思い込んでしまい、その価値観を周囲にも強制してしまうのです。自分が周囲に合わせようとはせず、周囲を自分に合わせようとしてしまうのです。

 

介護の仕事はある程度慣れると自己成長をするのが難しく、具体的な目標が見えにくいため、前述したような他責思考に陥りやすくなってしまいます。

これが、「介護職は人間関係が良くないは半分正解」と述べた理由です。

趣味を利用して到達目標を設定する

ここでようやく冒頭の話に戻ります。

自己実現や自己成長が難しい介護職において、他者に成長を求めず、自己成長・自己実現をするにはどうすればよいのか。

それは「仕事と趣味の間のやりがいを見つけること」

旅行やゲームなどの趣味を持つことももちろん良いことですが、これらは完全なプライベートな趣味ですよね。「仕事と趣味の間」すなわち、仕事で使える趣味を持つことで、仕事に到達目標を設定することができるのです。

 

例えば私はギターの弾き語りを趣味にしているのですが、これが職場の利用者さんにウケるウケる。

それだけでも承認欲求が満たされて最高なのですが、演奏できる曲を増やしたり、歌が上手くなったり、ギターの演奏が上手くなったりとどんどん成長する自分に気づきます。

まさに「やりがい」であり、「仕事で使える趣味」なわけです。

 

こう書くと「自分はたまたまギターという趣味を持っていたからじゃないか」と思われるかもしれません。しかし私は職場で弾き語りを始めるまでは、ギターに興味こそあれど全くといっていいほど弾くことができませんでした。「職場でギターを弾く」ということを最初の目標に設定し、ギターを購入して練習したのです。

 

もちろん「今すぐギターを買って練習しろ!」というわけではありません。人前で発表できるような趣味なら何でもいいと思います。

裁縫・絵・習字・生花・俳句・料理などなど。この他にも、マニアックになりすぎない程度なら、自分が好きで勉強したり調べたりしていることのアウトプットの場にしてもいいかもしれませんね。

 

私が伝えたいことは、「仕事でやりがいが見つからないなら持ち込んでしまえ!」ということです。

仕事とプライベートのオンオフを切り替えることは大事ですが、誰にも怒られずに、堂々と仕事にプライベート(やりがい)を持ち込めたら最高じゃないですか?しかもそれが感謝され、時には拍手喝采を受けるんですよ?

そうして承認欲求を満たしつつ、到達目標を掲げて成長しながら自己実現欲求も満たしていくのです。マズローの欲求段階を制覇しちゃいましょう。

まとめ・やりがいは自分で見つけて自己肯定感アップ

いかがだったでしょうか。

「介護職が精神的にしんどい理由=達成感の低さ」

「それならば達成感を感じられる趣味を仕事に持ち込む」

というのが私の見出した対処法です。

 

介護職をしていて「お年寄りと話すのが自分の人生の至高の時間」というならそれが一番なんです。それが「やりがい」なんですから。

でも実際そんな人は滅多にいませんよね。私もお年寄りと話すのは好きだし楽しいですよ。でもそれがやりがいかと聞かれると、Noと答えますし、無理にYesと答える必要もないと思います。

 

ただ、お年寄りに楽しんでもらいたいという気持ちは強く持っています。

その手段が自分の趣味なら最高ですよね。私の場合はそれがギターですが、その手段は本当になんでもいいと思うんです。裁縫でも習字でもなんでも。

好きなことを自宅でインプットし、職場でアウトプットする。このサイクルが出来上がればどんどん自己成長していき、自己肯定感が上がります。そうすると職場で多少イヤなことを言われても気にならなくなります。

 

ここまで読んでくださったあなたも、この対処法を実践して楽しく仕事に取り組んでくだされば幸いです。

最後まで読んでくださりありがとうございます(^^)

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